サムネで使用しているイラストは高品質フリーイラストを提供しているstorysetの素材です。ダウンロード後、ちょっと色味を調整しました。
このサイト、ちゃんとディレクションしてる感じがあって、複数人のイラストレーターによる方向性の定まったイラスト素材がベクター・pngでダウンロードできます。
目次
前置き
ここ数年、欧米のサイトでよく見かけるフラットな人物イラスト。
フリーで素材を組み合わせて作れるサイトも増えてきていますが、シチュエーションをちょっと変えたかったり、ここアジアで使うには若干プロポーションや肌の色などアレンジしたかったり。
ならば自分で描けるようになればいいじゃない!というのが今回の趣旨です。
調査編
この流行りはどこから発生したのか?
英語の記事ですが、この記事が参考になりました。
「いかにしてイラストのデザイントレンドに火が着くに至ったか、そしてあらゆるSaaSがリブランドするワケ」というタイトルです。
記事によると、Slackが自社サイトに掲載するイラストをイラストレーターのAlice Leeに依頼して描いてもらったのがトレンド化のキッカケだそうです。
Alice Leeのサイトにそのイラストをまとめたページがあります。その後ネットで大発生したイラストに比べ、等身が現実的だったり顔が描かれていたりと違いがあるのも面白いですね。
作例を見てみよう
イラスト探すといったらshutterstock! お目当て以外のテイストも混じっていますが、正確な統一された呼び方が分からないのでこのキーワードで検索してみました。
こちらはロシアのイラストレーターDarya Semenovaのページです。絵柄を独自に発展させていますが、色味だったり等身だったり参考になります。
Youtubeのチュートリアル動画です。ベクターにこだわらないなら下絵をちゃんと完成させておけばProcreateでサクサク作業を進められそうですね。
テイストまとめ
個人の感想です。気付いた点をざーっと羅列します。
- 頭部が小さく身体が大きい
- デフォルメされたシンプルな形状
- 曲線を活かして暖かみを出す(特に女性のロングヘア)
- 顔は描かないことが多い(頭が小さいのも要因)
- のびのびしたポーズ(身体で感情表現)
- 輪郭線無し
- フラットテイスト
- 彩度を抑えたスモーキーパステルをベースに濃いネイビーやブラウンで締める
- ビジネスだと巨大なタブレットと、プライベートだと観葉植物といがち
- 背景に今風のRGBなグラデーションが添えられる
- アイソメトリックと相性◎
欧米は皆身体が大きいので、頭部が極端に小さく身体が大きいダイナミックなデフォルメ(キャプ翼以上!)も馴染むのでしょうが、タイニーでスキニーな人物がデフォルトなアジアの国では若干プロポーションを調整したいところです。
上記のサイトのように、日本でもうまく調整したイラストを目にする機会が増えてきましたね。
(逆に髪や肌の色が均一なことに目を奪われたり)
実際に描いてみよう
下書き
いよいよ描いてみます。まずは下書きから。シチュエーションは札幌の一大産業の請負コールセンターにしてみますか。
頭部と身体のプロポーションがいつも描いてるイラストと大幅に違うので、うまくバランスが取れません。これはものにするまで描きまくるしかないですね。。
腕無し上半身だけならいいのですが、腕、下半身と描き進めるにつれ難易度が上がっていきます。
・・・ひとまずこんなもんで。
トレース
ここからAdobe Illustratorに移ります。iPadを使えば効率的なんでしょうが、まだ使いこなせてないためMac&マウスで作業します。
下書きを色々描いてましたが、全部トレースするのは後ほどとして、ひとまず下書き左上の正面向きのバストアップの男女をトレースします。
グラデーション参考
背景に有機的抽象的な形をおいてRGBな彩度の高いグラデーションにしたい。でもきれいなグラデーションを作るのは難しい😬
そういうときは、こういうサイトを利用して今風のグラデーションの色味をセレクト&調整しましょう。
うーん、もうちょっと描き慣れたいところ。あと、バストアップだけではフラットな人物イラストの醍醐味が味わえません。
背景の有機的なシェイプも自分で描いたものですが、イマイチ形状が自然に見えません。ジェネレーターを使うのも手ですね。
イラスト試作2点目
下書きの左下、何かのグラフを説明する女性のイラストをトレース、着色してみましょう。
髪のウェイビーさもあって、それっぽくなりました! これですね。
このタッチはパーツの使い回しをしても手抜き感が出ず、むしろ統一感(マットさ)が出てくれるので、作例が増えるごとに作業が楽になりそうです。