目次
新ひだか町が気になったきっかけ
昔、まだ新ひだか町ができていない頃、某巨大掲示板の片隅、北海道在住の結婚する気のない独身女性がぐだぐだしてるスレッドで「馬が好きで関東から1人静内に移住し牧場で働いている」という書き込みを見、女1人でもそんな選択肢があるんだ〜と感心した。
私も牧場で働いてみたい。(馬に乗りたいわけではない)
学生時代、2度ほどバイクツーリングで北海道に来ていて、日高地方の視界の上半分が空、下半分の右側が海、左側が牧場という抜けのある風景は印象に残っていた。
札幌からも車で2、3時間とそんな遠くない(この言い分、内地の人にも通用する?!)
ブログでも書いていたが、コロナ禍あたりから全国の市町村の移住体験の施策をチェックしていた。コロナ禍が落ち着いたあたりから潮を引くように各自治体が移住体験施策を縮小していった。
その中で新ひだか町は移住体験住宅の数が多いまま=受け入れ人数が多かった。
全国津々浦々の市町村でおこなわれている移住体験。ありがちなのは、女性は”若い未婚女性=嫁候補”、”子連れママ”に来てほしいという、来てほしい人にだけ来てほしいという見えないふるいがあるパターン。
新ひだか町は、来たい人に来てもらうパターン。老若男女、ライフステージはそれぞれ。そこを選んでこない姿勢が風通し良く感じた。
具体的に移住体験をしようと思ったのは夏頃。町のHPで移住体験住宅の空き状況は見られるので、空いてる時期の秋以降の時期で申し込んだ。
入居までと住宅について
期間は10月中旬〜11月中旬の約1ヶ月。
選んだ住宅は三石本桐。
国道沿いの道の駅からちょっと山に向かってったところにある小さな集落。お隣の浦河町まで山ひとつ越えるだけと新ひだか町の東端にある。車は必須。
体験住宅は静内の街中が人気らしく、そっちはほぼ空きが無い。本桐の体験住宅は比較的空いていて申請しやすかったというのもある。
道の駅には温泉も産直も併設されてるのもポイント。
当初、本桐(ほんきり)という地名の読み方がなかなか覚えられなかったけど、アイヌ語で「ポン・ケリマイ(ケリマイが国道側の地区)」が由来だと知ってから「ポンケリ」で覚えれた。音読み訓読みが混じってると難しいよね。自分の苗字もだけど。

体験住宅の家賃1日1,000円を高いと考えるか安いと考えるかだけど(実際何人かに「高い!」と言われた)、私は安いと考える。
近隣では浦河町は月額8万円〜、日高町は月額62,500円〜だからね。むかわ町は農業研修生用で月額1万いかない住宅を用意しているので、新規就農予定者はそっち方面で探すといいかもしれない。
布団はレンタルもあるが道内なら持参でしょ、札幌から車に積んで新ひだか町に向かった。
「デイワーク」という日雇い農家バイトのアプリを教えてもらったので、期間中に週2、3回働けば家賃も滞在費も賄える。なんならプラスになるかも?と皮算用しつつ車を走らせる。
ちょっと早く静内に着いたので、数年前に新しくなったシャクシャイン像を見に真歌公園へ。像の変更で物議を醸していたけど、そもそも最初の段階から色々あったと後に聞くことになる。

アポを取っていた時間に町役場へ向かい、書類にサインしたりハンコ押したり家賃を現金で先払いしたり。34日で35,020円也。
そこから職員さんに先導されて本桐へ。車で40分ほど。地味に遠い。
住宅は2つ繋がりの平屋。以前各地に学校があった時代の元教員住宅を活用している。移住が人気の春夏シーズン(春は花粉避け、夏は避暑)が終わったこともあり、隣棟は空いており生活音を気にしなくてよかった。ただちょっと周りから離れてるので夜中に外で物音がしたときは怖かった。
コンシェルジュさんはこの体験住宅のことを「周りから離れてるので落ち着いて過ごせると思います☺️」と言っていた。ポジティブ表現のプロである。
家具や食器、洗剤、ゴミ袋、トイレットペーパーなど、一通り備え付けられている。
掃除機は入居前にすでにカメムシを吸われていたので虫専用とした。使うと部屋の中がパクチーの匂いに包まれるアロマ機能付き。
一度札幌に戻り、冬タイヤ、掃除機、サーキュレーター、冬用布団を取ってきた。2025年はこんなに急激に冬になるとは思ってなく油断してしまった。
住宅の前は庭とちょっとした空き地になっていて、日中はコウライキジやシメの群れがのんびり過ごしている。庭に物干しコーナーがあったが外は虫がすごくて使うことはなかった。
とても日当たりが良く、日中は暖房無しでも晴れの日は暖かな秋には室温25度、初冬でも20度になる。木造なので夜と明け方は外気温に従順に冷え込む。てことは、夏の昼間は茹で上がるし、冬は毎日水落としかな。盛岡の木造アパート住んでたころも寝る前と外出前は水落とししていたわ。懐かしい。
家が木造&広く、リビングの暖房をガンガン焚いてると灯油代がバカにならなさそうなので、使い捨てカイロを貼って暖房費を節約した。

ゴミ捨ては朝の8時まで。少し早い。こちらから見えてなくても周囲からは見られてるので、時間後や前日に出すのはNG。
お店巡り
その土地で生活するんだからその土地のお店に行かなきゃね!と近場のお店は大体行った。
本桐の個人商店×2、Aマート、セイコマ本桐店(このエリアでは珍しく夜23時までやってる)、三石羊羹……農家バイトの帰りは静内のコープ寄ったり。コープ自体は浦河の方が利便性が高い。

三石エリアでは「はまなすシール」というお買い物ポイント制度があって、加盟店で買い物をすると100円につき1枚もらえる。今回は1カ月で一人暮らしなので3枠しか貯まらなかったけど、次来たらフルに貯められるんじゃないかな。
道の駅併設の産直はなんと11月以降は日曜だけの営業となり、売り場の半分くらいがカボチャになってしまった。悲しみ〜。
近隣の飲食店は粒揃い
飲食店は基本個人経営で日曜休みが多い。
Googleマップを元に位置なり営業時間なり調べたが、インスタをやっていてもGoogleマップにWEBサイトとして登録していないところが多い。そういうところはローカルガイドとして情報修正を申請したりした。
ぱんぱかぱん
浦河町堺町のパン屋さん。人気店ですぐ売り切れるので午前中に行くのが吉。粉のうまさを堪能できる。
ちなみに江別にも同じ名前のパン屋さんがある。
味の助六
浦河町堺町の蕎麦屋さん。昭和レトロな店構え。メニューが豊富なのでグループでの来訪にいいかもしれない。

カフェ ノスタルジア
三石ケリマイのカフェ。イライラが溜まったときに糖分摂取のためケーキをテイクアウト。

ヒデキッチン
三石本桐の集落の中にある食堂。ランチ営業だけで客席はカウンターのみという潔さ。地元で働く人の癒しポイント。

茶飛
週末だけオープンする三石富澤のパン屋さん。ベーグルがこれぞ!ってレベルの美味しさ。なめらかもっちり。色物だと思ってた昆布ベーグルが、中の餡子が甘さ控えめこっくり美味くて当たりだった。地元の人のニーズで出してると思われる普通のパンは普通。


エヤム
浦河のイタリアンレストラン。このお店の命名者のひ孫さんを連れて行ってみた。ピザが生地もっちり! ミミまで美味い!というかミミが美味い! パスタも美味いし7色選べるクリームソーダとか子供にうれしいメニューもあるんだけど、ちょっと遠いのが難点。


バハラット
天馬街道に向かう途中、JRA方面に進むとある、インド人がやってるカレー屋さん(この辺りは牧場で働く労働者をインドからたくさん雇っている)。アパートの1階にあって外観はあまりインド感は無い。ビリヤニが激美味。シモナンというシナモンを練り込んだナンにアイスクリームが乗ってるデザートも最高。
パスマティライスや各種スパイスのインド料理に欠かせない食材も売っている。業務サイズだけど。
国道沿いにあるマールワールもビリヤニが激ウマなそうなので、浦河はインドカレーとビリヤニの聖地で売り出すべき。


和みカフェ ぶう
浦河町白泉の国道沿いにある古民家カフェ。外観は普通に古民家で「コーヒーいかがですか?」という幟が無ければ気付かなかった。
ランチもしてるそうだけど、時間的にカフェ利用。器もこだわってるし、女将さんが作った和物の裁縫ものあれこれが所狭しと並んでいて、それを見るだけでも楽しい。
古い布をリメイクして作った長財布を購入。数年前から財布を買い替えようと思ってたので、ここで出会えるとは! これまで使っていた財布はボロボロになってたので、ようやく成仏させられる。

ぽると・みついし
三石本町をぶらぶらしながら「三石ってお茶できるとこ無いよね〜」と口に出してから「いや、あるわ」とお店へ。茶飛のベーグルセットがあったので大満足。ちゃんと温めてから出してくれるぞ。
三石でモンベルの商品を扱ってるのもすごい。

焼き鳥とびやま
本桐が夜の闇に包まれたころ、ほんわり明かりが灯る焼き鳥屋さん。昔っからデカい焼き鳥で評判の店だそうで。移住体験住宅から歩いて行けるものうれしい(クマの出現情報が落ち着いたので) 代が変わってからスナック風な内装になったらしい😆 焼き鳥でお腹いっぱいになれるぞ!


スパイスタイガー
各方面の友人方がオススメの静内のスープカレー屋さん。イベントで新ひだか町に来た札幌の友達に奢ってもらった。
夜遅い時間に行ったせいか接客がドS。スプーン出してもらうのも水を出してもらうのも(料理はすでに出ている)客である友達が「すみません💦」「すみません💦」言ってて、店員は女王様な態度を崩さないしで、なかなかすごかった。


お仕事のはなし
農家バイト
会社の業務が忙しくなかったので有給を取り、「デイワーク」というアプリを使い静内のほうれん草農家で3回働かせてもらった。
(※新ひだか町ではこのほうれん草農家さんと牧場の2件くらいしか求人を出してないらしい。他はむかわや富川、平取など近隣町村)
8時〜16時勤務で、朝はまず収穫→出荷作業→間引き、草むしりなど畑の状況に合わせて時間まで。
基本、お母さんが横に付いてくれて、作業の仕方、その作業の意図を丁寧に教えてくれる。他のデイワーカーも気を配ってくれて都度都度教えてくれる。
初心者とはいえ給料をもらうからには迷惑はかけられない。頑張って周りのスピードに付いていこうと努力はしたけど、まぁ初心者は初心者でした。
農作業で翌日に筋肉痛になるどころか、帰る前には太ももがプルプル震えだしていた。これ毎日やってる農家さんはスゲーよ。。
化学肥料を使わないためか土が健康で、畑に住むミミズも健康優良児。パソコン作業からは得られない充実感を得る。
10月末にもなると近隣の農家さんは収穫を終え畑仕舞い。農繁期は終わりを告げる。
となると近隣のワーカーさん達は残ったこのほうれん草農家さんの求人へ殺到する。枠は1日2人。当然選ばれるのは経験者。作業も覚えてて任せられるもん。
というわけで私は蚊帳の外となり、農家バイトは3回で終わりを告げた。
ここの農家さんに限らずだけど、デイワークを利用しているとこは「初心者歓迎」タグを付けていても経験者の応募があるのを待ってる。経験者の応募がなかったら仕方ねぇなと初心者を採用しているっぽい。
なので、「デイワークがあるから農家バイト探しは簡単で〜す!」と呑気な話ではないので注意。
もっと働きたかったけども上記の事情だし仕方ない。
でも「農家バイトで稼ぎながら移住体験すればいいよね」とアテにしてくる私のような人がいると思うので、
11月〜4月に農家バイトはない
と大きく書いておこう。
ちなみに、この収入は確定申告します。ほとんどの人は必要ないけれども、私は個人事業主でもあるので。

リモートワーク
体験住宅にデスクワーク用のデスクとチェアを用意されていたこともあり、家での仕事は順調。設置されているWifiもたまに切れるけどまぁ大丈夫。ちなみにWiMAXは本桐はエリア外。

デザインやイラスト制作のときはいいんだけど、コーディングや動画編集の作業になるとやはりモニタは2つ欲しい。今度来るときは持参しよう。
体験住宅は3DKと広かったので仕事専用部屋を作れ、仕事に集中できて良かった。札幌ではワンルームなので、寝るも起きるも飯食うもリラックスも全部同じ部屋。気分転換も何もあったもんじゃない。
町営施設のロビー等でもコワーキングできますよと案内されたけど、業務の場合、守秘義務やセキュリティ的に公共wifiや不特定多数がウロウロしているところはNGなので利用せず。
遊び歩いたはなし
らかん洞
10月末は浦河町アエルにある「らかん洞」のお身拭いワークショップへ。
ワークショップと歌ってるけど、要するに冬季休業前に埃を被ったらかん様の磨こう!な、ゆる〜い体験。しかしですね、木彫り・造形物を手に持ち、あちこち触れ、ひっくり返したり回したり……と、厚み、重み、彫りを手で味わうことができて興味深い経験でした。


大黒座
毎月1日は映画の日!ということで浦河のミニシアター「大黒座」へ。ここはミニシアターの中でもズバ抜けて渋いラインナップなのが特徴。全国一の渋さだと思う。
今回は「黒川の女たち」という戦時中安全のために性被害を強制された満州開拓団の女性たちを扱ったドキュメンタリー映画を観たけど、映画の日なのに観客が私含め2人。大丈夫かなぁ。
ここで、北海道の映画館を巡るスタンプラリーをやってることを知った。あれ、札幌の映画館ではこんなのやってるってほぼ告知されてなかったぞ? 帰ってから巡るか。これを制覇できる人っているんだろうか?


国際口琴大会in阿寒湖
阿寒湖へは「国際口琴大会」を目当てに友達と一泊弾丸旅行。
数年おきに世界のどこかで開催されている大会が、今年は初の日本での開催! しかも阿寒湖!となれば当然行くだろ!
一泊だけとはいえ、世界各国から集った口琴奏者たちのライブに、アイヌ舞踊・歌のスペシャルチームの舞台に、夜のホテル地下での交流会(出演者だけの場なんだけどゲル(※特設されたモンゴルの伝統的な移動式住居)で飲んでたら連れていかれた)に、と濃密な二日間だった。

某所での料理教室
本当は私が参加できる場ではないんだけど、人数が足りないとのことで特別に参加させてもらった。
三石・浦河・様似・えりもから集まった数十人で一斉にあれやこれや作り出すから、わや! でも皆手慣れたもんでパパッと料理が出来上がっていく。
終わったあとは道の駅そばの海で遊んで帰った。

二風谷
以前、平取町二風谷の若手と飲んだときに、今の活気ある二風谷のことを聞いて気になっていた。二風谷自体ちょいちょい行ってはいるんだけど、いつも知人のとこを訪ねる形なのでちゃんと観光として訪れてあちこち巡ったことはほとんどない。
今の二風谷行ってみたいよねと友達を誘い、平取町アイヌ文化伝承館ウレシパのオリジナルタンブラー作りのワークショップを予約してGO。
これがまたワークショップの担当者さんが「この人がキーパーソンじゃね?」な人で盛り上がりまくった。国道沿いに並んだお店たちもそれぞれの作家さんの個性・作風があって楽しい1日だった。

アイヌ・ミュージック・フェスティバル
これは三石のはまなすホールで開催された。主催者の三石アイヌ協会の会長さん自ら出演者に声をかけ、三石・浦河のあちこちの店にポスターやチラシを届けて宣伝し、と頑張ったイベント。
でもね、これ、一支部がやる内容じゃないですよ? ウポポイや財団がドーンと予算叩いて大々的にやるようなレベルですよ? でも、三石でやるから皆がしがらみからも解放され喜んで出演してくれるのかな〜とも思ったり。
ちゃんと入場料取った方がいいのでは?と心配になるけど、無料だから地元や周辺の人たちが気兼ねなく来れていいんだろうね。
フード出店で「くまのフライパン」さんが豚汁&マグロユッケ丼を出していた。普段お店で出してるメニューと系統が違うけどこっちも美味い。

人との接点
私は他人とキラキラギラギラ関わるタイプじゃないのでさらりとした関わりだけど
・農家バイトで、農家さん、地元の高校生、Wワーカー、兼業主婦
・本桐の商店の人たち
・ケリマイの牧場主
・浦河で遭遇した人たち
・三石で遭遇した人たち
と、まぁ地元の人たちと接点があった。地元の人とのおしゃべりで知ることのできるコアな情報もあるので結構楽しい。
「移住体験」という制度を知らない人も多く、地域おこし協力隊と混同されたり。地域に協力&貢献できてませんから〜。
移住者・移住体験者を集めてのイベントも月一で開催されている。
移住体験前からご案内いただいたけど、参加できるなら参加します〜〜程度の気軽な誘いと思ってOK。
私は当初参加がマストだと思って(担当者に気に入られなければならないと思って)「◯月行けない!×月も予定が!△月は平日なら半休取らなきゃ!」と受け取っていた。真面目か。
一度参加してみたけど、移住体験コンシェルジュさんから「気が合うと思いますよ☺️」と紹介された移住体験中の人が全く気が合わないタイプだったのには面食らった。単身中年女性で雑に括られたな……。
そんなこともあり移住者・移住体験者同士での関わりは特に持つ必要は感じなかった。
帰札の日
数日前に14時に役場に行くアポを取る。
前日までにざっと荷物はまとめておいた。退去の日は朝から土砂降り。車に荷物積み込めないがな。天気予報では昼前から晴れるそうなので、それまで掃除に励む。
ゴミは初日に「町で引き取りますよ」言われてた気がするけどどうだっけ? 体験住宅に置いてある体験住宅のしおりには書いてない。電話するのも面倒だし(期間中一度も電話していない)、引き取りNGなら札幌持って帰ればいいやと車に積み込む。
来たときより冬タイヤが増えたけど、どうにか車に荷物を積み込み、余裕を持って本桐を出発。
ゴミは体験住宅に置いたまんまでよかったそうで。ゴミ袋3つも抱えて階段登ったの、自分でもアホかと思ったよ。それでも役場の方で引き取ってもらえた。
水道料金は役場で支払う。1ヶ月ちょいで3,870円。現金は4千円しか残ってなかったのでヒヤヒヤしていたが間に合った。
残りの光熱費は札幌に振り込み書が届くとのこと。灯油代、怖いな〜〜。
振り返ってみて
移住体験の期間について考える
以前上川町に移住体験したときは1週間で、「ゆっくり滞在しました」で終わってしまった。
今回は1カ月、暖かい秋→寒い冬と季節も急激に変化。
最初の1週間はカメムシ大発生、それが落ち着いてからはヤスデさんがちょいちょい呑気に家の中を散歩。ダンゴムシは勝手にひっくり返って死んでいる。お前ら家賃払えよ。牧場も多いので夏はアブが多そう。
話を戻して、1カ月もいると住んでる感が出てきて、三石住民ぶったりしていた。移住を具体的に考えているなら1カ月以上腰を据えて暮らしてみるのがいいかもしれない。ただ春夏は人気なので募集開始に即申し込みがマスト。

そこでネックになるのがお金
農家バイトが想定より全然働けなかったこともあり、丸々1カ月札幌と新ひだか町とWで家賃を支払い当然赤字。Wで家賃を支払わなければならないの、最近メディアがプッシュしている「2拠点生活」の欠点でもあるんだよね。手取り17万ボーナス無し貯金無しの人間に1カ月という期間はちょっと無謀だったなと反省。
札幌帰ったその日に年末バイトを申し込んだ。Wワーク頑張る。こういうバイトをさっと選んでさっと契約まで持っていけるもの都市部の強みですわ。
期間中に個人事業の方で臨時収入があり、これは遊びや外食に充てた。移住体験で家に引きこもって節約生活って「そもそも移住体験するなよ?」な感じなので、割り切って使う分とした。
食費自体は友達の家に食べに行ったりお裾分けされたり(サメガレイの煮付けや鹿肉カレー、オハウなど)で、食べ歩きした割には使っていない。最初のうちは自炊していたが、途中からはご飯だけ炊いてお裾分けされた料理中心の食生活に。
酒は家で毎日飲んでいた。若干の心細さもあったせい。
地方の自治体は資源ごみの回収が月2回なので、ビールの空き缶がどんどん貯まる。スーパーに買い物行くときに回収に出して減らす作戦を取るも、それでも貯まる。
新ひだか町の良いところ
・馬がいっぱいいる
地元の人はサラブレッドに感動は無いらしい。
・水道水がうまい
日高山脈から流れてくる水を使ってるからかな。ティーパックやお茶っ葉も用意していったけど白湯で全然いける。
・道路の路面がきれい
あまり雪が降らないので北海道特有のガッタガタ道路になっていない。(逆に排雪スペースが不要のため道路が北海道にしては狭い)
・ゴミの分別が楽
有料ゴミ袋の種類がやたらあるけど、燃えるゴミでプラスチック・紙も丸ごと出せるのは◯。浦河町とか「それ本当に意味あんの?」ってくらい厳しいので安心した。
・夏が涼しく冬は雪が少ない
気候的に海を挟んだ故郷の北三陸とほぼ一緒。地震が多いのもほぼ一緒。風が強いのもほぼ一緒。冬は路面がツルッツルになるのもほぼ一緒。
・太平洋に沈む夕陽を見れる
太平洋に沈む夕陽エリアって日本でも数少ないんじゃない? 期間中、海に雲がかかりがちだったので、真っ赤に染まった夕焼けまではいかなかったけど。

・海が近い
上記と被るけど。釣りをする人には漁港、単に海で遊びたい人にはあちこち(※昆布漁師に怒られないように)。

ちょっと……なところ
これは日高管内に限らず、北海道の地方全般に当てはまる
・車の運転が荒い
向かいから来る黄色いパトロールカーに中央線超えて幅寄せされたり(路肩には何もなかった)、軽トラにずーーっとハイビームで粘着煽り運転されたり。危険運転するパトロールカーを見たのも初めてなら、軽トラに煽られたのも初めてだよ。
追い越し禁止車線でも追い越すのは日常茶飯事。これは道路が狭くカーブが続き追い越し可能エリアが少ないのでちょっと同情する。山側の道は「峠越えかよ?!」ってくらいカッ飛ばす車が多い。鹿が飛び出してくるのにようやるよ。
ドラレコの動画をSNSでアップできるようにしとくとバズれそう。
※パトカーも潜んでいるので地元の人はそんなにスピードを出さない。
・夜は海側の国道一択
山側の道は暗くなると鹿が群れで飛び出してくる。いや暗くならなくても飛び出してくる。それは置いといて、やはり地元の人たちからは「夜は海側の国道を走った方がいい」とアドバイスされた。
国道は海が荒れていると潮を浴びる。車が錆びそう……。洗車したいけど明日も明後日も海側の国道を通る予定があるし、いつ洗車をしたらいいんだ!!(地元の人に聞いたところ「毎日」だそうです。はい)
・運転注意
都市部で言えば常に公園側で子供が飛び出してくるのを気を付けてる感じ。自動車教習所のシミュレーションかと思うくらい野生動物が直前で飛び出してくる。信号も無い、他に車も無い、人も家も無い、つい視線は高速道路上のように遠くへ。でも車の直前に集中してなきゃならない。
・ヒグマこわい
2025年は内地でも北海道でも熊害で大騒ぎ。亡くなった方も二桁に。
日高地方も例外ではなく。新冠では通常1頭が捕まる箱ワナに複数頭がかかることが多発しするほどクマが溢れているそうで。また、車で15分ほどの浦河町荻伏で白昼堂々と幼稚園のバスの近くを親子熊が出没。動画も見たけど恐怖……!
もう誰に会っても挨拶がクマの話題だし、集落の中でも外を歩く人は昼間もクマ鈴付けてるし。そんなパニック状態でも、まだ暗い早朝に新聞配達は自転車で回ってるという😱
リアルでクマが怖いので車は玄関前に横付けし、車から降りるときも家から出るときも周囲を確認してからささっと移動していた。
彗星や流星群、オーロラと天文ショーが立て続けにあったけれども、とてもじゃないが夜空を見上げてる場合じゃなかった。
三石の某社長兼会長に「本桐はクマ出ないよ」と言われたので途中からそこまで気にしなくなった。「もし私がクマに食われたら社長のせいだよ」と周囲に冗談めかしたくらいにして。
※無事生きて帰れました
・時には都会に出たくなる
月一回くらいは札幌で羽伸ばしたいな〜と。いつでも観たい映画を観に行けるってのは都会の長所。
ずっと都会に居てもつらくなるけど、ずっと田舎に居てもつらい。どちらにせよリフレッシュが必要だと思った。
・移住するにしても家がない
空き家はあるんだよ、たっくさん。
賃貸住宅が少ない(あっても割高)のは田舎あるある。買うor建てる財力なんて当然無い。公営住宅は空いてても単身NGだったり月収15万いくら以下じゃないとそもそも申し込みができない。
田舎のライフステージって大人になったら親と同居or結婚して家を建てるなので、単身世帯は高齢者くらいしか想定されていない。
私みたいなちょい貧困層シングルは選択肢がない。そりゃ皆都会に出るし帰ってこない。
札幌のいいところ
・(自分が住んでいる区は)虫が少ない。
・(自分が住んでいる区は)クマが出ない。
・動物が道路に飛び出してこない
・賃貸住宅の家賃が安い
・仕事が業種・時間帯・雇用形態など選べる
・映画館が選べる
今後のはなし
今回、導入から「牧場で働いてみたい」言っといて全く牧場で働かずに終わった。
当然っちゃ当然なんだけど、牧場側としてはいきなりズブの素人で単発で来る人間なんか引き受けられない。仕事を覚えるまで真横でずっと手取り足取り教えなきゃないんだし。人手が足りないっつってんのに、素人の世話で余計に人手が取られるとか本末転倒ですよ。
これが自分の本業のデザイン業務だとして、素人が来るとなったら秒で断る。
11月に入ってから牧場ヘルパーをやっているところに訪問して、牧場主と会って1分で上記の合意になり「ですよね〜」みたいな。
牧場ヘルパーになる前にまずオリエンテーリング期間が必要なのである。
というわけで
来年新ひだか町の移住体験再チャレンジする予定。春から。
移住体験住宅の家賃は前払い制かつ払い戻し無し。3万ちょい×数ヶ月分なんて支払えない。断続的な期間で申請だな。長期間の家賃を払えるような人もたくさん応募してきてるんだから、私の申請が通るかは微妙だけど。
ま、道の駅で車中泊し農家バイトをしながら旅をする人もいるんだし、もし移住体験が殺到して断られても何とかなるべ。(※車中泊禁止の道の駅も増えてきています)
現時点での収入(会社の給料+個人事業の報酬)で、正直札幌での生活費と半年に1回の岩手への介護帰省の交通費でカツカツ。
今回のように浮かれて移住体験して「現地での稼ぎが想像と違った〜😭」なんてやってると破産する。「移住体験で破産した話」とかブログ記事にしたらそれなりにアクセス数は伸びそうだけど、今どきブログでは収益に繋がらないな。
考えるべきことは少し多い。
