姉のオタク部屋を片付けたこと 前半戦

はじまりはじまり


上記記事のとおり色々ありまして、実家の2階にある姉のオタク部屋を片付けることになりました。

この家が建ってから約20年、部屋のドアを開けると姉が蓄積しまくったブツが埃にまみれて床を埋め尽くしています。よく床抜けてないなと変な感心をしちゃいましたわ。
ドアを閉めて見なかったことにする……そんな選択肢はありません。なぜなら、放置したところで結局この家唯一の健常者である私の老後の負債になるから。先送りして年取って関節痛いのにこんなん片付けたくないわ。元気なうちに片付けなきゃーーつまり今!

姉はそもそも掃除という概念が無かったらしく、お菓子の空箱がアチコチから出てきます。いやそれは普通に捨てろや。
また、未開封の文具や衣類、生理用品、折り畳み傘、エコバッグといった「買ったことを忘れてまた買っている」ものも何個も何個もアチコチから出てきます。整理しないからこんなことになるんだって。
倒れる前に買っていた山崎パンも出てきましたが、さすがにカビていました。山崎パンは防腐剤たっぷりだからカビない言ってる人が周辺に多いんですが、みんなーーー! 山崎パンはカビまーーーーす!
買い物で貰ったビニール袋も畳んではバッグに詰め、畳んではバッグに詰め、そんなみちみちのバッグがあちこちから出土。そんなに溜めても使わなかったろ。
会社の給料明細、健康診断の報告書(注意されていた内容を先手打って対応してりゃその後も変わったろうに)、保険会社やプロバイダから届いた封筒、会報などなど、溜まりに溜まったものがあちこちから出てくるので、軽くゾッとしちゃいました。
「ためこみ症」だったんだろうなぁ。


倒れるまで参加していた市民サークルの会計袋(二桁万円の現金入り!)も出てきて素で「ギャー!」と叫びましたが、これは即座にサークルの人に連絡して平謝りしつつ会計袋をお渡ししました。サークルの人もウチに連絡してくれてたらしいんですが、状況が状況だけに諦めていたようです。ともあれ、ちゃんとお返しできてよかったです。

捨てるもんは捨てまくる

ここまで出てきたものはゴミとして大きなビニール袋にまとめて入れ、燃えるゴミに持っていけばいいから対応はまだ楽なのです。
また、CD、ビデオテープ、DVD-R(好きなテレビ番組を逐一録画したもの。軽く数十枚あった)も自治体に寄りますが燃えるゴミで投げればOKなので楽。

お店で買った本や雑誌はそれぞれサイズで分け(文庫本、コミック、ゲーム攻略本、大判コミック、小ぶりな雑誌、大きな雑誌……と軽く6サイズですね)、紙紐で結えて自治体の古紙回収に持ち込みます。雑誌や本を紐で結える作業って地味に体力を奪われるんですよね。。特にゲーム攻略本、こいつが大きさのわりに重い! 全ページカラーで紙質が立派なんですよね。冊子類は20数束は結え上げました。
細かに出てくるサイズばらばらの段ボールは、ラッキーなことに近所に段ボール回収所があったので、そこへ持ち込みました。

燃えるゴミには大きなゴミ袋で30袋強、一気には捨てれないのでちょっとずつ処分していきます。自治体の焼却処分場に車で持ち込むのですが、実家から車で5分のとこにあるので助かりました。燃えるゴミは自分で炉の放り投げるスタイルなのでストレス解消にもなります。

片付け開始から1週間
これでもゴミ袋20袋ほどを捨てた後

約20年紫外線を浴び続けたレースカーテンは劣化し細かく崩壊しかけていました。マイクロプラスチックになるつもりなんでしょうか。環境に良くないので交換しましょう。また、窓の配置的に朝陽も夕陽も差し込むのですが、薄いペラッペラのカーテンを使っていたため、陽の当たる場所に置いてあった本やDVDの背が色褪せてしまってました。こちらも遮光・耐熱性のあるカーテンに変えましょう。
窓のサンの部分もカビなのか埃なのか砂なのか(海が近いので砂が飛んでくる)黒く汚れています。ウェットティッシュで拭くだけである程度の汚れは落ちましたが、逆に言えばそれすらしてなかったてことで。この家が建ってから初めて拭かれたんじゃないかな……😓

徐々に床が見えてきて溜まりまくった埃を掃除機やクイックルワイパーで綺麗にしていきます。部屋中が埃まみれなため掃除機をかけてもどこからかまた埃が飛んできてしまいます。クイックルワイパーもピンクのふわふわが埃の棒に姿を変えては交換し、を繰り返します。床が一部見えたタイミングで小まめに細かに掃除機をかけていくしかありません。
当然、自分も埃まみれになりながらの作業です。埃まみれどころかダニまみれですよ、修行かよ。

埃って溜まるとワタみたいになるじゃないですか。そうすると湿気を吸う→カビ発生と悪の進化を遂げていくので、蓄積した底の方の本とか酷い状態になっていました。片付け開始当初は「大事に取っておいたのかなぁ」とちょっと情けを感じていたのに、そんな惨状を見ると「捨てるのが面倒くさくて溜め込んでただけじゃねーか!」と部屋の片付けも容赦無く進めることができました。

難敵は溜まりに溜まった同人誌

蓄積っぷりから推測するに、買った同人誌は一冊も捨ててないんじゃないかな。最古が88年の日付だったので、35年分の同人誌が山となって立ちはだかります。しかもほぼ801……今はBLと言いますね。18禁も混在してています。
燃えるゴミ? 自治体の古紙回収? メルカリ? まんだらけ?
ノン、ノン、ノン! 同人誌を転売に出すなんてとんでもないっ!

最近の同人誌は奥付に「無断転載・無断転売・ネットオークションを禁じます」と書かれていることが多いです。古い同人誌はそういったことを書かれていませんが、制作した当時は転売ヤーやスキャンされてネットに無断掲載といった被害が無かったから書かれていなかっただけで、作者の心情としては同じでしょう。そもそも古い同人誌は奥付に作者の本名&住所が記載されており、個人情報的に問題です。
オタクじゃない友達にはメルカリを勧められましたが、18禁BL本なんて登場キャラのキーワードで普通の人の目にも止まるわけじゃないですか? 同好のオタクがうまく買ってくれるならまだマシで、ネットに転載するような人に買われたらどうするさ。やめたれや。
自治体の古紙回収も、中を見て晒しものにされる可能性を考えるとちょっと……。スマホで撮影してSNSにアップすることもできるわけですし。昨今のインターネットで男性を中心にホモビデオネタがしつこくしつこく世代を超えて、なんなら国境すら超えて擦られ続けてる現状を考えると、どんな扱いを受けるか分かったもんじゃないのですよ。
でも、こういったマナーってオタクが内輪で共有してるだけで、輪の外の人にとっては「は?」なんだろうなと……。
(その後、中高のときのオタク友達にも「数冊ごとにまとめてメルカリで売れば〜」言われてしまいました。ガッカリだよ。余談ですが、メルカリでは二次創作同人誌の売買は利用規約違反だそうです。そもそもの話として二次創作って著作権的に、ね。)

まんだらけ、駿河屋といった同人誌も扱うリサイクルショップもありますが、そこに出品されているのを作者が目にして筆を折ってしまったらどうすんねんと。自分が買った同人誌ではないけれど、情熱を持って本を書き上げた制作者のことはリスペクトしています。彼ら彼女らの意に沿わないことは私はしたくありません。
処分するまでが同人誌購入です。

同人誌の処分方法は、シュレッダーにかけて燃えるゴミに出す、が最適解でしょう。しかーーし!目の前にあるのは軽く1,000冊は超える同人誌の山。シュレッダーを買ったとしても、シュレッダーが先に壊れそう&キリが無い。そして私はさっさとというか今すぐ!この部屋を片付けたい。
そのため、同人誌回収サービスに送り付けて処分をお願いすることにしました。


もちろん送料はこちらの負担ですが、無料で受け付け、中身を確認し(古紙リサイクルの邪魔になる物体を除外するため)、粉砕し紙の塊にし、再生紙製造業者に受け渡すまでしてくれるサービスです。中の人もオタクなので安心して18禁同人誌を託せます。

段ボールに詰める前に、ビニールカバーがかかっていたら外し、本の中に余分なものが挟まってないかパラ見チェックをします。なぜか姉はプライベートや仕事で届いたハガキを栞代わりに挟む癖があるのでそれを取り除きます(迷惑)。姉のその時にハマったジャンルによってBLの餌食がアムロ→三井→安室→C・アメリカと変化していくさまを無表情でやり過ごします。(※サムネ参照)
そして段ボールいっぱいに同人誌を詰めた結果、”トテモ重イ段ボール”が爆誕。2階の部屋から下ろせるかな……最近腰痛めてんだよな……とちょっと慄いたり。いっぱいに本を詰めまくるわけですから、持つことを考えると大き過ぎないサイズの段ボールを使うのが良いですね😅
今回、段ボール5箱を発送しました。それでも同人誌の山はまだまだ半分も減っていません。残りはまた次の帰省時に。

類似品として、ファンサイトの二次創作小説をプリントアウトした大量のコピー紙も(現段階で)高さ30cm分くらい発掘しました。
ジオシティーズとかが活発だった頃の古のインターネット時代のものですね。これらは、テキストのみなら自治体の古紙回収に(細かい文字がびっしり印刷された紙なんていちいち読まないはず)、イラスト(ほぼエッチなやつ)がプリントされてたら抜き取って燃えるゴミに出しました。
いちいちホチキスやクリップでまとめられていて年月でサビサビになっていました。やたら付箋が貼ってあるのも内心カチンときながら、それらをひたすら外します。心を無にしないとやってられません。

商業品は売れるもんは売る

ここ数年で買ったとおぼしき本やDVDなど、楽天の段ボール箱や書店のビニール袋から出してもいない状態でクローゼットの中に積み重なっていました。商品のラインナップを見るに母がガンになった時期から未開封蓄積が始まったっぽいので、オタ活も心の余裕があってこそですね。

これらは言うなれば「美品」です。そのまま捨てるよりか売っちゃいましょう。同人誌じゃないので遠慮はしません。


本もDVDもフィギュアもゲームソフトも幅広く買取をしてくれる駿河屋の「かんたん買取」に送ることにしました。札幌ならそれぞれ高く買い取ってくれそうな店に持ち込んだかもしれませんが、ここはド田舎だし。
駿河屋でも「あんしん買取」という、事前に査定してもらって一点一点買取価格を確認できるサービスもありますが、早く片付けたいし細かいやり取りをしてる心の余裕もないしで、私はやっぱ「かんたん買取」一択ですよ。

スマホで駿河屋のサイトから商品のバーコードを読み取ると簡易的に買取価格を調べることができます。慣れてくると部屋の中を整理しながら「む、これは値段が付くな?」と見当が付くようになってきます。変なスキルを習得してるなぁ。

今回、段ボール3箱送りました。 「部屋から段ボール3箱分の物を出した!」という達成感も大きく、スッキリ!
会員登録→申込→梱包→発送→査定価格の連絡→本人確認の簡易書留を受け取る→振込、という流れでした。
会員登録時に免許証の画像も送ります。免許証に書かれている住所に本人確認のための簡易書留が送られてくるわけですが、ここ実家の住所は免許証の住所とは違います。受け取れない=本人確認できない=買い取ってくれない??と困惑しましたが、ちょうど札幌に帰るタイミングだったので札幌の郵便局に連絡して保管期間を延長してもらい、無事に受け取ることができました。簡易書留は受け取ればそれでOK。駿河屋に受け取り記録が届き、買取手続きが進行します。
査定の結果は、同人誌回収に出した段ボール代&送料、カーテン代、障害年金の申請に伴う諸費用をまかなえる程度のお値段となりました。天は私を見放してなかった!

今回の帰省ではここまで。

片付け開始から1ヶ月
歩けるようになったよ!

半年後の後半戦はこちら。